5月9日の、書評:荻原浩「噂」
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みなさま、今晩は。佐伯@反省中です。暫くはこう名乗ることにします。反省っ。
さてさて、今回は荻原浩さんの「噂」。どうでもいい話ですが、佐伯はどうもこの文字を見ると「ハギワラ? それともオギワラ?」となってしまいます。いえ、本当にどうでもいい話です。荻原さんといえば本屋大賞で二位を獲得した「明日の記憶」などなど、数々の話題作を発表して、今や人気作家の一人です。
さてあらすじ。香水の新ブランドを売り出すために渋谷でモニターの女子高生がスカウトされた。「レインマンが出没して、女の子の足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルのローズを付けてると狙われないんだって」。そんな口コミを利用し、噂を広めるのが狙いであった。その噂は都市伝説化し、香水は大ヒットするが、やがて噂は現実となり、足首のない遺体が発見された……。
と、裏表紙丸写しですが。ミステリーです。その捜査に当たり、このお話でスポットが当てられるのが、所轄の刑事である小暮と、本庁の名島警部補です。小暮はかつて本庁で活躍していた時期もあったそうなのですが、妻に先立たれ男手一人で娘を育てるために所轄へ。一方名島警部補、ぱっと見新卒のOL風な風貌をしておきながら、実は30過ぎで一児の母。しかし小暮同様、夫には先立たれているという境遇。
えー、見所は一つです。あ、いえ、別に一つしかないという意味ではありません。軽妙な語り口も、伏線の張り方も、驚愕のラストも素晴らしい出来だと思います。しかし、それらを差し置いて、なお余りある魅力を振りまくのは、
名島警部補のナチュラルな可愛さです。
小説を読みながら、久しぶりに「うわぁ、可愛い」と独り言を漏らしてしまいました。勿論ストーリーは事件が本筋なのでそういう描写が多いわけではないんですけど、例えば小暮が名島親子と会うシーン、小暮が名島(息子)に「だいじょうぶ、お母さんをとったりはしないから」と言うと名島さんが微妙な笑顔になるところとか。
なんて言うんでしょう、近年多い「萌えるヒロイン」とは全く違う、けれどもこのそこはかとなく可愛い感じ。
……ああ、これをキャラクター造形って言うんですね。
そうです、とにかく作中に出てくる人物のキャラクター造形が非常に上手いです。そのおかげで物語が爽やかでスピーディーに展開しています。そんな魅力的な登場人物達のやりとりを楽しみながら謎を解くのもまた一興かと。
勿論ミステリーとしても優れた出来です。特に最後の1行。度肝を抜かれること間違いないでしょう。なので、うっかりその最後の1行を読んでしまわないように、気をつけながら読み進めてみて下さい。
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- [2008/05/09 23:53]
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